歯がないと健康寿命が縮む!?

人間の寿命と歯の本数に大きなかかわりがあるということが、最近になってわかってきました。これは、2015年に日本医師会が公表した研究成果においても発表されたもので、残った歯の本数が少ない人ほど、寿命が短くなるというデータが示されました。今回は、こちらの研究成果の内容とともに、歯と寿命がどういう風に関係しているかをご紹介したいと思います。

研究からわかった、歯の残本数と寿命、認知症や要介護のリスクにおける関係

研究からわかった、歯の残本数と寿命、認知症や要介護のリスクにおける関係
65歳以上の日本人2万人以上を対象に4年間に及ぶ調査を行った結果、歯の残本数が20本以上の人に比べて、10~19本の人で1.3倍、0~9本の人で1.7倍に死亡率が上昇していることがわかりました。また、歯が多く残っている人ほど、認知症の発症や転倒するリスクが低いということもわかり、歯が健康的な人であればあるほど寿命が長く、逆に健康的な人でないほど寿命が短く、病気になるリスクも高くなるということがデータで証明されたのです。

歯がなくなると起こる体への影響

たとえば、1本の歯を失うとものを噛む力が10%衰えるといわれています。また、全部の歯を失って入れ歯にした場合は70%も噛む力が衰えてしまいます。噛む力が失われると、食べることができるものが少なくなります。それにより、栄養に偏りができ、健康によくないということがあります。また、食事に対する意欲も減少していきます。これにより、行動力も低下し、体力も大きく奪われてしまうのです。

歯が抜ける原因と歯を長持ちさせるポイント

歯が抜ける原因と歯を長持ちさせるポイント

歯が抜けてしまう原因として真っ先に挙げられるものが歯周病です。歯周病とは、糖分の過剰摂取や生活習慣の悪化、はたまた歯磨きをしないという口腔内の不健康が主な原因とされています。歯周病の炎症がひどくなると、歯と歯茎の間が広がり、歯をしっかり支えることができなくなり、最後には歯の付近にある歯茎が無くなってしまい、歯が抜け落ちてしまいます。
虫歯の放置も歯が抜ける原因のひとつです。歯に虫歯菌がいると、歯にくっついた糖分などを栄養分にして、歯の表面に穴を作ります。穴の中にも虫歯菌は入り込むため、冷たいものや熱いものを食べることで歯がしみたりします。その状態でも放置すると、虫歯菌は神経に達します。神経に達すると激しい痛みを伴い、最終的には歯の残骸だけが残ります。この状態では、歯の機能は失われてしまうので、歯医者さんで歯を抜き取るという処置が必要になります。
歯を失わないために、毎日の歯磨きが欠かせません。しかし、歯の表面だけを磨くだけでは意味がありません。心がけてほしいのは、歯周病や虫歯の原因とされているプラークを取り除く歯磨きです。プラークは歯と歯茎の小さな溝や隙間、くぼみ部分に溜まる傾向があるので、歯ブラシの毛先を上手に当ててかきだしましょう。歯の健康を保つ歯磨きをして、歯をいつまでも長く保つように心がけることが大切です。それが、健康寿命を延ばすことにつながるのです。